鹿児島県大隅半島、南大隅町。この本土最南端の「大いなる隅っこ」の山中に広がる、福祉農園・花の木農場。
様々な場所から集まった障がいと共に生きる仲間たちが、木々に囲まれ土と一体になって作物を育て、力を合わせて牛や豚の世話に汗するこの場所は、まさに現代の里山です。

大いなる
すみっこの
里山で。

自然——。
山や川、草木、動物など、ひとの手の加わらないこの世のあらゆるもの。
そして、「ありのまま」を表す言葉。

どの国でも、どの町でも、ひとは社会をつくります。
いつの頃かひとの社会は、「ありのままじゃないことが当たり前」だと決めました。
だからどの国にも、どの町にもいる、ありのままでいる方が得意なひとたちは、
自分たちらしくいられる場所を求めて、旅に出ることを思い立ちました。
今からほんの少しの前のこと、そんなひとたちがたくさんの希望とともに
日本の「すみっこ」にやってきました。
大人も子供も老人もいる、ちょっとデコボコで賑やかな仲間たち。
その姿はまるで、童話に出てくるブレーメンの音楽隊のようでした。

みんなが辿り着いたすみっこの名前は、鹿児島県の大隅半島。
奇しくも「大きな隅っこ」と書く、ありのままの大地が広がるこの場所で、
自然と向き合い、時に分け入り、恵みをいただく——
かつてはどこにでもあった「里山」の営みが始まります。
やがて、社会が決めた当たり前があんまり得意じゃなかったみんなの
ありのままの笑い声が、自由気ままな歌声が、
すみっこの里山のあちらこちらから聞こえるようになりました。
草木が擦れる音、鳥や動物の鳴き声、そしてみんなの笑い声と歌が一緒になって、
どこまでも青く澄んだ里山の空に溶けていきます。

すみっこの里山に溢れるひとつひとつの音は、ありのままの命の音。
ここで生まれ、共鳴しあい、やがて消えゆく。繰り返される、命のリフレイン。
それは、ずっとずっと昔にあった、私たちすべての「原点」の姿。

そう、みんなが辿り着いた日本のすみっこは、「始まりのすみっこ」だったのです。

今、すみっこの里山に溢れる笑い声が、あらゆるところへ届こうとしています。
今、すみっこの里山にこだまする歌い声が、あらゆる人たちを誘おうとしています。

大いなるすみっこの里山は、今、これからの社会の里山になろうとしています。

HANANOKI FARM 花の木農場とは

花の木農場の広さ
東京ドーム

6.4 個分

30ヘクタールにもなる広大な大地は
豊かな恵みの原点です。

農場で生まれた子豚の数
1年間に

1年間に 2300 (死産含む)

農場で産まれた子豚は、
一頭一頭愛情を込めて育てています。

農場で育ち、出荷された牛の数

令和6年度 セリ実績 22

農場で育てた牧草を食べて、
大きく育った牛はセリに出されます。

農場で働いている人の数

130

およそ利用者75人、職員55人。
農場で生活している方、農場に通われている方、
職員が共に汗を流しています。

花の木農場が生まれた年

1978

花の木農場は社会福祉法人白鳩会(1972年設立)と
農事組合法人根占生産組合(1978年設立)が
共同で運営している福祉農場です。

これまで開発した
ジェラートの商品数

65 種類

農場で育てたお茶や果物、
旬の素材をたっぷり使っています。

農場を守るかかしの数

15

畑を守る無言の戦士、
10~11月だけに現れる期間限定ヒーロー。

農場を走る乗り物の数

22 種類

乗用草刈り機、運搬車、保冷車、タイヤショベル、
トラクター、ダンプ、バス、バキューム車などが
農場のあちこちで働いています。

茶畑の“うね”を一本に繋げた距離

1 周分

畝の長さ39.2km / 茶畑の面積7.05ha
果てしなく広がる緑のじゅうたんは圧巻です。
フルマラソンの距離に近い!

運営しているのは 社会福祉法人 白鳩会
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